訂正 電話通信、外部通勤、外出・外泊の条件は意外と広かった
5月24日付の記事で、新しい受刑者処遇法施行規則で予想より悪かった点として、72条で「電話による通信が厳しく制限された」という趣旨を書いたが、この解釈は誤りで電話通信の許される範囲は意外と広いことが判明した。51条の外部通勤、59条の外出・外泊の要件についても同じ解釈の誤りがあり、実際の条件はもっと緩やかであったことが判明した。謹んでお詫びして訂正する。
新施行規則の72条の文言は以下のとおりである。
「第七十二条
法第百一条第一項に規定する法務省令で定める事由は、次に掲げる事由とする。
一 法第六十五条第二項の規定により開放的施設において処遇を受けていること。
二 第一種又は第二種の制限区分に指定されていること。
三 法第六十二条第一項第二号に定める指導を受けていること。」
5月24日付の記事では、この1号から3号までを「かつ」の関係と読み、このすべてを満たしていないと電話通信が認められないと解釈した。しかし、正しくは、この各号の関係は「または」であり、1号から3号のいずれかを満たしていれば電話通信が認められうるということである。
なぜなら、72条の基になっている法101条1項は「刑事施設の長は、受刑者に対し、第六十五条第二項の規定により開放的施設において処遇を受けていることその他の法務省令で定める事由に該当する場合において、その者の改善更生又は円滑な社会復帰に資すると認めるときその他相当と認めるときは、電話その他政令で定める電気通信の方法による通信を行うことを許すことができる。」と規定しており、「開放的施設において処遇を受けていること」と法務省令(新施行規則)が定める「その他」の事由は並立の関係とされているからである。新施行規則42条が「法第六十五条第二項の規定による開放的施設での処遇は、第一種の制限区分に指定されている受刑者について行うことができるものとする。」と規定していることからも、このように解釈しないと72条の1号と2号は矛盾する。
そうなると、電話通信は制限区分第二種でも許可される場合があり、釈放2週間前なら全員に可能性があるということになり、その範囲はかなり広がることになる。歓迎すべき傾向であり、今後さらに広げていってほしい。
同じことが、51条の外部通勤の三要件、59条の外出・外泊の三要件についても言える。すなわち、外部通勤が許されるためには、51条の1号「開放的施設において処遇を受けていること」、2号「第一種又は第二種の制限区分に指定されていること」、3号「仮釈放を許す決定がされていること」のすべてを満たす必要はなく、このうちの一つに該当すれば、外部通勤の対象者になりうるということである。外出・外泊も2号が「第一種の制限区分に指定されていること」という要件が外部通勤よりやや厳しいだけで、これに該当しなくても開放的処遇を受けているか(1号)仮釈放許可の決定がされていれば(3号)対象になりうるということである。 施行規則の詳細な内容はこちら。
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