2006年5月17日 (水)

海上自衛隊の有事演習計画と愛媛県警取調マニュアルとどちらが機密性が高いか

 今日の朝日新聞朝刊に、海上自衛隊の03年11月の軍事演習の資料など3000点がウィニーを介して流出したことが報じられていた。これはこれで大変な失態だが、海上自衛隊はこの情報流出の事実を認め、問題の軍事演習の資料などの「秘」指定も解除したとのことである。 
 これを見て思うのは、同じくウィニーを介して流出した愛媛県警「取調マニュアル」について衆議院法務委員会で野党議員に事実確認を求められた際の、安藤隆春・警察庁長官官房長の答弁である。「この流出した資料の具体的内容を明らかにするということは、やはり資料の検索を容易にして、情報の拡散を招くおそれがございます。また、ネット上に流出した情報の真偽を認めることにつながると考えておりまして、答弁は差し控えたいと思います。」
 マニュアルに絵に描いたような自白強要の手口が書いてあって不都合だからといって、たかだか県警の取調マニュアルである。海上自衛隊の作戦計画より機密性が高いとでも言うのであろうか? ことほどさように、警察というのは市民も国会もなめてかかるものである。
 代用監獄の恒久化をねらう未決拘禁法案は、今日の参議院本会議で趣旨説明がなされ、いよいよ審議入りした。参議院では愛媛県警「取調マニュアル」を本物と確認したうえで、その内容について本格的な議論をしてほしいものである。

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2006年5月16日 (火)

参議院法務委員会 入管法改正案を可決、明日から未決拘禁法案の審議入り

 本日、参議院法務委員会で、日本に入国する外国人の指紋・顔写真等の生体認証情報の提出を義務付ける「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律」案が自民党、公明党などの賛成多数で可決された。民主党は政府原案に反対して修正案を提出し、共産党も政府案に反対して民主党案に賛成したが、修正案は賛成少数で否決された(社民党は参議院に法務委員がいない)。この法案は明日(5月17日)の参議院本会議で可決成立する見通しである。
 可決された入管法改正案は、「テロ対策」を名目にしているが、このように生体認証情報の提出を義務付けているのは、2001年9・11以降のアメリカ合衆国以外にない。この法案が成立すれば、日本は外国人の人権について世界で一二位を争う無神経な国ということになる。のみならず、このようにして収集した生体認証情報をアメリカと日本の政府は情報交換することが明らかになっており、結局のところ、アメリカに入国した日本人の生体認証情報も日本政府に把握されることになる。まさに恐るべき監視社会に道を開く悪法と言わなければならない。
 入管法改正案の通過に伴い、明日から参議院法務委員会では未決拘禁法案の審議が始まる。その最大の争点は世界に例のない代用監獄制度(警察留置場を拘置所の代用として使うことを認め、捜査官が取調対象者の身柄を管理する制度)を存続させるのか否かにある。
 今通常国会ではこの他にも、衆議院法務委員会で話し合っただけで犯罪になる共謀罪法案の審議が大詰めを迎えているし、「愛国心」を強制する教育基本法改正案が衆議院で本日審議入りした。後には憲法改正国民投票法案も控えている。まさに、悪法の目白押しである。とりあえず、未決拘禁法案の修正に全力をあげるとしよう。

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